うつの発見に使うDSM

うつの研究に関しては、イギリスやアメリカが先進国とされています。
この両国における過去からの研究結果が、世界中の精神医学・心理学に大きな影響を与えてきました。

その一つとして、大人や子供の「うつ診断・判定」の基準としてもっともよく使われるもので、米国精神医学会が暫時発表する「DSM(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders=精神障害の診断・統計マニュアル)」のなかのうつ病に関する記述です。

2013年に発表されたDSM-5(DSM第5版)には、下表のようなうつ病の症状項目が書かれており、このうち5つの症状が2週間以上続けて見られるようならうつ病の可能性が大きいとされています。

「DSM-5のうつ病症状項目」

抑うつ気分が続いている
興味または喜びの減退
体重(食欲)減少または増加
不眠または睡眠過多
じっとできない、または動けない
疲れやすい・気力の減退
自分には価値が無いと思いこむ
考えることや、集中することが出来ない
死ぬことを考える

[子供の環境要因による悪影響]

うつを引き起こす要因として「環境因子」は重要

子供のうつにおける環境因子といえば大きく2つ「家庭」と「学校」です。
特に「家庭」のあり方が子供のうつに対して大きく影響してきます。
本来、家庭とは子供にとって安心していられる環境であるはずが、そうでなくなる問題が起こることで、うつを招きやすくなります。

<うつを招きやすい家庭環境>

両親の不仲
離婚・再婚
家族との死別
思いやりの欠如
無関心
虐待
うつ状態になった時の叱責

両親をはじめとする周りの大人の無自覚な、大人の都合と価値観の押しつけが場合によっては子供の心に大きな負の影響を与えかねません。
日頃から子供が安心して生活できる家庭環境を整えることが大切です。
<うつきっかけになる学校での出来事>

いじめ
転校
失恋
進学・進級
勉強のつまづき
部活の失敗
コミュニケーションのいきちがい

子供にとって学校における社会生活とは重要な位置を占めていることは言うまでもありません。
但し、大人とは違い人生経験がまだ成長途中で少ない子供にとって、学校における生活なかで心を悩ますことが往々にしてあるためです。
特に発達障害の子供にとって、このようなケースにではマイナス方向へ行動をおこしやすくなります。
かといって親が子供の学校における行動を全て把握することは不可能です。
そのため、日頃から学校でどのようなことがあったのか親が把握できるようにし、また、担任の先生と定期的に連絡を取り子供や学校と密なコミュニケーションを持つことが重要です。


<強い環境的ストレス>

火事
地震
事故や事件

こういった強い環境変化による精神的なショックから「心的外傷後ストレス障害(PTSD)」からうつを発症することもあるためです。
イライラしたり、そわそわしたり、赤ちゃん返りといった症状が目立つようなら要注意!

PTSDから立ち直ることが大切。PTSDから立ち直るには基本的には常に親が子供と一緒いて、常に安心を与えることが大切です。
これはある意味、うつ病になってしまった子供への対処と共通する部分が多くあるといえます。